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福岡市中央区白金で、Gin & Tonic屋さんぽい、ゆるい感じの呑み屋をやっとります。ジンが異常に多い(2018年4月時点で約220種類)だけで専門店は御座いません。普通のカクテルやビール等も御座います。 できれば「マスター」と呼ばないでください。お一人様大歓迎です♪  ※【食べログ、その他口コミサイトへの掲載はご遠慮ください。】  当店の雰囲気を大切にしていただけるお客様にご迷惑がかかりますので、よろしくお願いします。

桜尾蒸留所見学

相変わらずの遅筆で申し訳ございません。2週間近くかかってやっと書き終わるとか・・・orz

去る4/17(火)、小雨の中、広島県廿日市市の桜尾蒸留所様にお邪魔させていただきました!
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今年稼働したばかりの新しい蒸留所、外観もとても綺麗です。

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ロゴマークは桜の花びら+中国醸造さんのメイン商品、ダルマ焼酎から、ダルマのイメージ。


(画像は公式サイトより)
桜尾ジン・リミテッドのコンセプト→【広島県産の山海の幸】 ボトルの色は【桜】をイメージしたピンクに。
桜尾ジン・オリジナルのコンセプト→【一般的なドライ・ジン+瀬戸内の要素を】 ボトルの色は【高級感】を意識した黒に。

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桜尾ジン・リミテッドに使用されるボタニカルは、すべて広島県産。
柑橘や山椒、お茶等は地のものを使用されているジンが多いですが、ジュニパーベリーは珍しいです。
しかも、県内に自生している場所があり、そこのものを使用しているというのも驚きでした。

見学者用の部屋には、各ボタニカルの実物が一部展示されていました。

瀬戸内レモン
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ヒノキ
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緑茶
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コリアンダー・シード
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オリス・ルート
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クロモジ
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そして、一番の謎(笑)、地御前牡蠣の殻・・・
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最も気になっていた、牡蛎の殻を採用した理由も伺いましたが、至ってシンプルでした。
広島の海の幸といえば牡蛎と即決→店主も突っ込んだ、牡蛎はボタニカルではないのでは?という点は、内部では誰も違和感なくそのまま造った後で、やはり各所から突っ込まれているとか(笑)
 また、ボウモア蒸留所を見学した際、同じ海辺の蒸留所ということで潮の香りが欲しいと感じたところからの発想だったそうです。


この日は残念ながら、ウイスキーの製造中だった(笑)のですが、おかげで製造担当の方からお話を伺うことができたので、それはそれで幸運でした。

最近、米国のクラフト蒸留所で主流のハイブリッド蒸留器。桜尾蒸溜所さんで使用されているのは、ドイツの蒸留機メーカー、アーノルド・ホルスタイン社製のもの。
アーノルド・ホルスタイン社は、造り手ごとに蒸留機を受注生産しているそうで、ジンやウイスキーだけではなく、どんな蒸留酒にでも対応し、 最高級の蒸留酒を製造するための高品質な蒸留機を製造しているメーカーさん。 これだけで2億弱とか!
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材質は釜と精留塔は銅、冷却塔はステンレス。ウイスキーの蒸留器は冷却塔まで銅製のものが多いのですが、ハイブリッドの場合、ジンの製造の際、カルバミン酸エチルという発がん性物質(酒類を含む発酵食品に含まれる。特に種を含んだものを蒸留した場合に生成されやすい)があるのですが、これが気化した状態だと銅イオンによって毒性が抑えられ、蒸留後の酒になると銅が生成を促進し毒性が戻るという特徴があるため、銅とステンレスを使い分けて造られているそうです。

1バッチでできるお酒は1,500リットル。ジンを1回造るのに所要する時間は2日。

また、ジンだけではなく、ウィスキー造りにも使用されているため、余計な香りが付くのでは?という疑問がありましたが、基本的にはどちらか一方を続けて造り、別のものを作る前には、1週間がかりで洗浄してから使用するので大丈夫だとか。
現在はウイスキーの方をメインで造られているそうです。ちょっと残念(笑)


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この部分がジン・バスケットです。ヴェイパー・インフュージョン(ボタニカルを入れた金属製の籠に、蒸気が通過することによる風味付けを行う方法)に用います。

店主が一番気になっていた、ボタニカル毎のスティーピング(浸漬)方式とヴェイパー(蒸気)方式の使い分けについては、残念ながら企業秘密ということでした。(ですよね)

仕込み水には、地元水系の湧き水を使用されています。

各ボタニカルについてもお聞きしましたが、おおまかに以下のような使い分けをされているそうです。

・桜尾ジンを特徴付ける、柑橘類(瀬戸内レモン、ネーブル、夏ミカン、川根柚子、橙)は全てピールのみ、旬の時期等あるため、フレッシュを冷凍したものを使用。
・茶葉等は乾燥させたものを使用。
・リミテッドの場合、ジュニパーベリー、ジュニパーベリー・リーフ、青紫蘇、ワサビ等は採取してきたままフレッシュで使用。
 オリジナルに使用されているマケドニア産のジュニパーは乾燥状態(輸入物なので)。
・赤紫蘇は取れる時期が夏前に限られるため、冷凍して使用。
・牡蛎の殻は、身はきれいに取り除いてバスケットにそのまま投入。

また、オリジナルの方には、一般的なボタニカルの内、アンジェリカ・ルート、コリアンダー・シード、オリス・ルートが使用されているのですが、リコリス、カシアが使われていない理由も気になっていたのですが、明確な理由をご説明いただき、非常にすっきりと腑に落ちました。

・コリアンダーは柑橘を支える清涼感、アンジェリカは独特のスパイシーな香りのために使用。(オリス・ルートについてはここでは書けませんので、気になる方はご来店時にでもお聞きください。^^;)
・リコリスやカシアの甘く重い香りを足すと、重たい香りになり、柑橘の香りを前面に出すコンセプトにそぐわなかったので使用していない。


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ジン造りの場合は、ベーススピリッツ(しまきび原料)は既に連続式蒸留済のクリアなものを用いているため、右側の精溜塔(=連続式蒸留器)部分は通さず、常圧84~85℃くらいで単式蒸留のみを行います。焼酎メーカーさんの国産ジンといえば減圧蒸留のイメージでしたが、他蒸留所は乙類の焼酎メーカーだったからでしょうね。(中国醸造さんはもともと甲類の焼酎メーカーさん)

ジン・バスケットを通した蒸気は、裏側の管を通って冷却塔へ流れる仕組みになっているそうです。
(ウィスキーを造る時も、モルトウィスキーのみを造っているため、右側の精溜塔(=連続式蒸留器)部分は現在素通り。ちなみに、精溜塔左側のL字型のレバー操作で、各段を使用するかどうかを変更できる仕組みだそうです)
原酒は70度以上で蒸留され、初留(ヘッド)は次の蒸留の原酒に加え、後留(テール)は廃棄、中留(ハート)のみをボトリング。


また、中国醸造さん以外の焼酎の蔵が作るジンは、たいていの物が焼酎独特の風味がします。むしろ、その香りもボタニカルの一種と考えられていたり、それこそが個性と思われている感じもありました。
広島県産にこだわった桜尾ジン・リミテッドの原酒が、沖縄のしまきびのスピリッツだという点も不思議だったのですが、当初は地元の麦を使用した麦焼酎から作ってみられたそうです。しかし、各ボタニカルの香りを生かす上で、焼酎の風味は不要だと判断、焼酎から脱却しないとジンは造れないという決断があったそうです。焼酎メーカーさんとしては苦渋の決断だったと思いますが、その結果、一般的なカクテルにもとても使いやすいジンになっています。
店主自身は焼酎風味のジンも、使いこなして美味しく提供するのがバーテンダーの腕の見せ所だと思っていますが、お客様、バーテンダーさん共に、「焼酎臭くて苦手」とおっしゃる方が多いのも事実です。
※決して、他メーカーさんの焼酎へのこだわりを否定するものではありません。それはそれで素敵な矜持だと思います。

他にも、興味深いエピソードを色々お聞かせいただきました。
・当初入れた赤紫蘇の量では梅干しぽくなってしまった(笑)ため、量を減らした、ジュニパーベリーリーフ等の影響でグリーン感が強すぎたので、青紫蘇を追加するとマイルドになった。
・宮島の楓も検討したが、そもそも香りって???→却下(笑)

今後、季節限定バージョンなども造られるそうで、どんなジンができるか非常に楽しみです♪


社会科見学で工場に行くのは昔から好きなのですが、ましてや人生初の蒸留所見学。
前日の睡眠時間が2時間だったのもあり、やや変なテンションだったと思います。

お忙しい中丁寧にご対応いただいた、中国醸造のご担当者各位、本当にありがとうとうございました!

皆様、桜尾ジン・オリジナル、リミテッド、是非お試しくださいませ。

桜尾蒸溜所公式サイト
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  1. 2018/04/28(土) 15:21:32|
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